認知って何だろう私たちは、「出来事のとらえ方」によって感情が大きく変わります。例えば、道に迷ったとき。迷った状況を「どうしよう、目的地に着けないかもしれない」と考えれば、“不安”な感情になるかもしれません。「なんでもっと下調べしなかったのだろうか」と考えれば、“後悔”の感情になるかもしれません。「迷ったならこれはこれで新しい発見をしてみよう」と考えれば、“楽しい”といった感情になるかもしれません。「道案内が悪い」と考えれば、腹立たしいという、“怒り”の感情になるかもしれません。物事のとらえ方は自分では気が付かないうちに日常生活で自分の感情に影響を与えていて、振り回されてしまうこともしばしばあります。この「出来事の考え方や捉え方、イメージ」のことを「認知」と呼びます。もちろんこれは誰にでもあることですが、ネガティブな認知が自分の生活を苦しめてしまうこともあります。それには一定の特徴があり、それらをまとめたものが「認知のゆがみ」と呼ばれています。①白黒思考どっちかしかない、って0か100で考えちゃう。今日ここまでやるって決めてたのにできなかったから全部ダメ、みたいな。②一般化思考数回しか起きてないことなのに「いつもこう」「みんなそう」「世間は〜〜」みたいに一般化して考えちゃう。「みんなに嫌われてる」とか「私はいつも失敗する」とか。③「べき」思考〜すべき、〜であるべきって勝手にルールを作って、そこから外れたら、自分も他人も責めちゃう。「嫌なことも逃げずにやるべき」って思ってるからこそ逃げた自分を責めちゃうとか。④ネガティブすぎ思考フラット・ニュートラルな出来事、発言なのに全部ネガティブに捻じ曲げて捉えちゃう。「がんばってる君が好き」って言われただけで「頑張ってない自分には価値がないんだ」って勝手に追い込まれるとか。⑤私だけ思考「私だけが〇〇」って思い込んじゃう。「こんなに不幸なのは私だけ」とか「私だけがこんなに腹黒くてイライラしてる」とか。意外とそんなことない。認知の歪みによって怒りの感情をコントロールできなくなってしまう場合もあります。この認知の歪みを治していくには認知行動療法が有効とされています。アンガーマネジメントはこの認知行動療法がベースでできていますので、ゆるっと始めるにはうってつけです。