確認はもう不要ですね、同じ条件でいきます!感情はコントロールできない。でも、感情に振り回されない練習はできる。手を動かそうと思えば、動かせます。 足を動かそうと思えば、動かせます。では、脈を止めようと思ったら、どうでしょう。どれだけ強く意識しても、心臓の鼓動を止めることはできません。呼吸も、瞳孔の動きも、消化活動も——身体の中には、意思の力が届かない領域があります。自律神経によって自動的に制御されている機能です。人には、意思でコントロールできるものと、できないものがある。これは身体の話だけではありません。感情は「湧いてくるもの」怒りを感じるな、と言われて、すぐに怒りが消えるでしょうか。 悲しみを感じるな、と言われて、その瞬間に悲しみが止まるでしょうか。おそらく、そうはいきません。感情は、意思で「感じないようにする」ことができない、自動的な反応です。心理学的には「情動反応」とも呼ばれ、外部の出来事や内側の思考に対して、脳が自動的に引き起こす生理的・心理的な反応です。進化の過程で生き延びるために備わったこの仕組みは、意識よりもずっと速く働きます。だから「感情を持つな」「怒るな」という言葉は、仕組みとして無理を強いているのです。「感情」と「行動」の間にあるものただし、ここからが重要です。感情そのものは自動反応であっても、その感情をどう受け止めるか、どう表現するか、どう行動するかは、自分の意思で選ぶことができます。怒りが湧いてきた——そのこと自体は止められない。 でも、その怒りを怒鳴るという形で表現するか、一度飲み込んで言葉を選ぶか、その場を離れて冷静になる時間を取るか——そこには選択の余地があります。感情と行動の間には、わずかでも「間」があります。アンガーマネジメントが扱うのは、まさにその「間」の部分です。アンガーマネジメントは「怒りを消す技術」ではないアンガーマネジメントという言葉を聞くと、「怒りをなくすための方法」と思われることがあります。しかし本質はそうではありません。感情と行動の間に、選択肢を増やすこと。それがアンガーマネジメントの目的です。怒りを感じることは、悪いことでも、弱いことでもありません。感情は自然に湧いてくるものだからです。問題になるのは、感情に引きずられたまま言葉を発したり、行動してしまったりすることです。感情を完全にコントロールすることは、誰にも難しい。 でも、感情に振り回されない練習は、誰にでもできます。その練習を積み重ねることで、「怒りが湧いてきたとき、どう動くか」を、少しずつ自分でデザインできるようになっていきます。