思春期はお互いの猶予期間(モラトリアム)です。「急に部屋に閉じこもるようになった」「イライラして八つ当たりされる」 そんな思春期の子どもに振り回されていませんか?思春期は子どもにとって大切な成長の時期。でも、親にとっては戸惑いの連続です。結論から言ってしまえば、 必要以上に干渉せず、でも助けが必要な時はそっと手を差し伸べる。 そんなバランスが大切なんです。では、親のイライラはどう対処すればいいのでしょうか。まずは、自分の気持ちを分析してみましょう。 「子どもがカバンを叩きつけるとイラッとする」「返事をしないとムカッとする」 こんな風に具体的に挙げてみましょう。次に、その出来事で許せる範囲と許せない範囲を決めましょう。最後に自分で変えられることと変えられないことを区別します。こんな風に分析していくと、“部屋にこもるのは許せるけれど、暴言を吐くことは許せない”のように、怒る必要のあること・ないことの区別がだんだんとつけられるようになります。そして、たとえば“死ね!”などの暴言やカバンを叩きつけるなどの行為は許容できないとし、これらの行為は子どもとじっくり話せば、変えられることと判断するならば、それから子どもと話す機会を設けましょう。衝動的に話すのではなく、しっかりと準備をしてから話す機会を設ければ、冷静に話せ、必ず解決に向かいます。 子どもの心が大きく揺れ動く時期。振り回されて疲れてしまう前に、自分のイライラを細かく分解しながら対処していけるといいですね。最後に、子どもと話すときは「あなたの変化を否定しているわけじゃない」と伝えること。 そうすれば、子どもも親の言葉に耳を傾けやすくなります。お互いがお互いを受けいれ合うための猶予期間(モラトリアム)が思春期です。子どもだけでなく、親も成長するチャンス。 イライラを上手にコントロールして、子どもとの新しい関係を築いていきましょう。