アンガーマネジメントのテクニックのひとつに「タイムアウト」があります。イライラや脅威を感じたらすぐにその場から離れるというテクニックですが、これは言い換えればその場から堂々と「逃げろ」と言うものです。動物は生き延びることが行動原理です。自分にとって脅威に対峙したら「戦う」か「逃げる」の二者択一。人間の世界、特に日本人のメンタリティでは「逃げるは卑怯」「逃げるは負け」と逃げることを許さない空気がいまだにあります。逃げるは本能です。自分にとって受け入れることができない、自分を守る、ただそれだけです。アンガーマネジメント教育の本場アメリカでは最初にRUN(逃げろ!)と学ぶと言います。アンガーマネジメントは子供の頃からその場から離れる(逃げる)ことを重要な退却戦略として教えますただ逃げるは手段なので目的ではありません。逃げた後、どうするかが大切です。例えば子どもの不登校で悩む親御さんは多いかもしれません。学校から逃げていると考えてしまうかもしれませんが、それは違います。学校に行っていないだけで、家庭ではしっかりと対応しなくてはいけないと思います。そこを放棄して悩んでいる親御さんも多いのではないでしょうか。学校に行かないことでイライラ・悩むのではなく、どうすれば家庭で教育できるかを考えればイライラは少なくなるはずです不登校は「登校できない」のではなく、「登校しない」と言う自分自身の選択。もっと認知されて不登校に自信をてる社会になると良いと思います。