アンガーマネジメントは、怒りに振りまわされず、自分の感情や言動を適切にコントロールするための練習です。「怒らなくなるための練習」だと誤解している人もいますが、「怒らない」ことを目指すわけではありません。怒りの感情で後悔しないようになるための練習です。怒る必要のあることは上手に怒り、怒る必要のないことには怒らなくて済むようになることを目指しています。そうすれば怒りの感情で「後悔」することが減ります。わたしたちは怒る必要のない事につい怒ってしまい、怒らなければいけない事に怒れないことがあります。それが後で「後悔」という自分を長く苦しめる傷跡になってしまうのです。ではこの「怒る必要のあること」と「怒る必要のないこと」の境界はどこにあるのでしょう?それがわからないから困るんですね。ではこう考えたらどうでしょう。目の前で起きていることは、3日後でも同じぐらいの怒りが湧くと思いますか?もし、湧かないと思うのであれば、それは今、怒る必要のない事です。3日後でも、どう考えても怒る必要があると判断したならば、それは怒ってもいいことです。怒っても後悔しないからです。「怒るべきか否か」ではなく、「怒る必要があるか、ないか」です。そこの境界は「後悔」です。