先日「先生、叱っても子どもが言うこと聞かないんです。ヘラヘラ笑ってるんです。それに腹が立っちゃって。どうしたらいいですか」と相談を頂きました。子育て頑張ってますね。叱り方って難しいですね。アンガーマネジメントの専門家の立場から言うと、叱るのが難しいのは怒りの感情が伴うことが多いから、叱る練習をしていないからです。親がアンガーマネジメントができるようになると、叱るのが一気に楽になります。怒っているのではない。叱っているのだ。だから私は間違っていない。という大人側の理屈があると「べき」が強くなって、自分自身を苦しめます。子にとっては受ける印象は怒るも叱るも同じ。ただただ怖いのです。怖ければ子は防衛本能で自分を守るために「逃げる」か「反発」するかになってしまう。ヘラヘラしているのは本能的に恐怖から逃れる、自分を守るための防衛本能です。なのでヘラヘラしているときは緊張感と恐怖が最大になっているといえます。叱る目的は子を責めるわけでも強制するわけでもありません。ましてや自分のストレスを発散することではありませんよね。叱る目的は「こうなってほしい」「こうしてほしい」というリクエストのはず。リクエストを聞いてもらうのに怒りの感情は必要ありません。子どもはリクエストの内容よりもあなたの怒りの表現を真っ先に受けます。そこから何を言っても聞く耳は持ちません。怒りの感情のコントロールをした上で、的確にリクエストを伝える。これがアンガーマネジメント流の叱り方の第一歩です。